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環境活動のルーツ

レス・ハッチンスにとって「改革」となったマナポウリを守る運動は、後にニュージーランドの環境史に残る一件となりました。彼は時代の進歩や発電所の建設そのものを否定したわけではありません。多数の同志や専門家とともに、水位が変化するだけでも湖の繊細な環境に悪影響が及ぶ可能性があり、そのような負荷をかけずに開発する方法があるはずだ、と主張しました。

その主張が正しかったことはやがて明らかになりました。彼は既に、すぐ近くにあるモノワイ湖で水位変化が致命的な打撃をもたらしていたことを知っていました。ブナの森林が破壊され、切り株だらけの荒れ地となり、湖岸も崩壊していたのです。レスはそういった具体的な例を示したうえで、マナポウリとテ・アナウの将来に警鐘を鳴らしただけでなく、自らジェットボートで一般の人々をモノワイ湖の無料見学に案内しました。さらに彼はマウントクック・グループと共同で、飛行機でモノワイ湖見学にアクセスできるようにしました。「ミルク・ラン」と称したこの見学ツアーには、政治家や新聞記者、観光業界のリーダーなどが参加し、マナポウリの自然保護に向けて重要な役割を果たしました。

10年以上にわたり見学会や講演を重ねた献身的な運動の結果、ニュージーランドの世論も動き始め、当時の計画に反対する嘆願書には全国民の10%に及ぶ署名が集まりました。これを受け、政府は1972年に計画を撤回。こうして、今日のマナポウリ湖とテ・アナウ湖の自然が守られることになりました。

リアル・ジャーニーズの歩みは常に環境への情熱とともにあったのです。ニュージーランドでも貴重な自然を守ったレズ・ハッチンスの遺志は、 レズリー・ハッチンス環境基金 (1994年設立) に受け継がれています。同基金は、できる限り多くの人々にフィヨルドランドの自然のすばらしさを体験してもらい、後世にもこの環境と野生動物に親しんでもらえるよう、保全活動を続けています。

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